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1988年に上映されたこの映画は、和田慎二原作の同名漫画をドラマ化したものの映画作品になっています。
この「スケバン刑事」のドラマは、当時社会現象を引き起こしたと言われるまでの人気を博し、
フジテレビ枠で3シリーズまで放映されました。
第一シリーズで斉藤由貴が演じたヒロイン・麻宮サキを、その名前を襲名する形で第二シリーズでは南野陽子が、 第三シリーズでは浅香唯が演じています。 京本氏が出演しているこの映画「風間三姉妹の逆襲」は、第三シリーズ・少女忍法帖伝で浅香唯が演じた三代目ス ケバン刑事・麻宮サキを襲名した風間唯が主人公になっています。 この作品の主人公・麻宮サキこと風間唯は風間三姉妹の末の妹で、以前テレビシリーズで共にスケバン刑事として 働いていた二人の姉はこの映画では既にスケバン刑事から引退しており、スケバン刑事として働く唯は青少年治安 局という国家組織の設立により、スケバン刑事の司令塔だった長門裕之演じる暗闇指令の手を離れ、青少年治安局 の下で学生刑事と共に治安を乱す学生達を取り締まっています。 しかし不良というだけで問答無用に暴力的制裁を加えようとする青少年治安局、そしてそれに組する学生刑事に疑 問を感じる唯はスケバン刑事を降り、彼等と袂を分かちます。 スケバン刑事を辞め九州で自然に囲まれ平和に暮らしていた唯ですが、やはり青少年治安局の行動に疑念を感じ、 密かにそれを探らせていた暗闇指令の部下、依田(萩原流行)が唯の姉達に助けを求め、彼が所持していた青少年 治安局の真の目的が記されているフロッピーディスクが姉達に託されたことから、唯もまた青少年治安局の野望を阻 止すべく二人の姉と共に青少年治安局、そして学生刑事と闘うことを決意します。 この作品で京本氏が演じているのは青少年治安局の若き局長、関根蔵人の役です。25歳という若さで国際司法学会にも出席した屈指のエリートであり、青少年治安局を組織し、治安を守るという建前の裏に親衛隊ともいうべき軍隊を組織し、最終的には日本を支配するという野望を抱く彼は、その野望を暗闇指令に嗅ぎつかれ、その野望を砕こうとする唯ら風間姉妹と闘うことになっていくのですが・・・。 その青少年治安局の若き局長・関根蔵人を京本氏は胸に野望を抱くエリートらしい、神経質な雰囲気でエキセント リックに演じています。 初登場の場面で颯爽と白いロングコートをたなびかせ現れた蔵人は、如何にもインテリらしい銀縁の眼鏡をかけ、冷 ややかな迫力を持ちながらも物静かな感じに見えますが、作品中、暗闇指令にフロッピーを奪われ、激したあまりに その眼鏡を握り潰してしまうという感情的な姿も見せてくれます。 誇り高き野望家に相応しく知的で冷酷な雰囲気の蔵人ですが、特に印象深かったのは暗闇指令の奪還に乗り込ん できた唯達を蔑むように微笑う酷薄なまでな笑顔の美しさ、そして自らの野望成就を前にワーグナーの楽曲に聴き入 っている時の音楽に聞惚れているような、また自らに酔い痴れているような姿です。 二つとも如何にも悪役らしい雰囲 気を醸し出している場面ではありますが、この時の京本氏の美しさ、悪役ならではの冷ややかな魅力だけでも一見 の価値があるのではないかと思います。 またこの作品は京本氏の出演作品というだけでなく、唯と共に青少年治安局と闘うことになる番外連合のリーダ ー・坂東京助と唯の淡い恋や、彼等との触れ合い、そして学生刑事のリーダー阿川瞳子と唯の迫力ある対決の場面 など、アクション作品としても、娯楽作品としても十分に楽しめる作品ではないかと思います スケバン刑事の代名詞のような桜の代紋の入ったヨーヨーを武器としたアクションシーン、唯の二人の姉、結花の金属の折鶴、由真のリリアン針を武器としたアクションシーンも、スケバン刑事を見るなら絶対に見逃せない必見の見せ場かと思います。 1988年作品
Written by:水無月涼音 |