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50周年記念作品と言う事もあり、キャスト陣・ロケ地など、とても豪華に制作されています。
cast:賀来千香子・船越英一郎・野川由美子・丘みつ子・清水由貴子・岡本麗 stage:フランス・イタリア staff: 監督・武田幹治 脚本:鈴木晴世 音楽:大谷和夫 (敬称略) プロローグとして、簡潔にストーリーを。 このドラマは、制作準備の段階で京本さんの意見やアイディアが沢山採用されたとの事は、皆様も御存じでしょう。そして京本さんのファーストシーン、着流しに刀を振りかざす大道芸人。これもアイディアの1つとして有名です。私は京本さんが顔につける能面に惹き付けられました。白い普通の能面ですが、あれは、顔をあおぐと笑顔に見え、俯くと悲しみに見える能面と言われているらしいです。この登場の仕方で「キーパーソンだ」と思わざるを得ません。能面が気になったのは私の考え過ぎかもしれません。
ドラマ冒頭の少しの時間の中でもツアー客であるマダムたちの性格等を、端的に分かりやすく表現しています。上品な人、気の強い人、妬ましい人、打たれ弱い人、女って怖いと言う事がリアルに描かれています。もう妬み嫉みの嵐です。南仏・スペインの美しい風景をバックに、サスペンスの匂いがプンプンします。 そう思っている傍から、殺人未遂やら毒物による気絶やら謎の事件が続出。もうツアーに関わる皆が怪しいと疑いを持たざるを得ない展開に。最初の死亡事件が他殺か自殺か分からない中、インターポールの日系刑事ジョン・トンプソン・山田(宝田明)が登場、死因が猛毒によるものとの事で全員に事情聴取を始めます(インターポールとは、分かりやすく言うとルパン三世の『銭形のとっつぁん』と同じ所属です)。ですが皆アリバイは曖昧で成立せず、その間にも続々と犠牲者が。さすがの『とっつぁん』もお手上げ状態。もう誰を信用して良いのか分からないままドラマは流れて行きます。 ガイド代役・土方(賀来千香子)も精神的に参ってきた所にやっと、皆のあこがれ・江木先生(島田楊子)が合流。つかの間の和やかムードに。 後半に差し掛かり、ガイド代役・土方(賀来千香子)が決定的なアリバイ崩しを見つけます。主任添乗員・門田(船越英一郎)と2人で、すんでの所で事件を完結させるのです。その時に何名かが「皆、仮面を被って生きている」「〜仮面〜」などという台詞があるのですが、これを聴いた時、冒頭で京本さんが付けていた能面を思い出しました。これも演出ですかね?、考え過ぎ? 注意深く観ていると、人それぞれの行動や言動に、事件に繋がる伏線がしっかりと引かれています。そうするって難しくて大変な事、とても良いドラマだと思います。哀しい・淋しい・切ない・・・こういうのが京本さんには似合ってしまうと思うのは失礼かしら。ですが、そう言う風に思わせる事が出来るって、すばらしいと思うのです。喜怒哀楽を画面の中で表現するのに一番大変なのって「哀」だと思うんです。その裏には必ずと言って良い程「怒」もありますから。画面ではそれがすべて映ってしまいます。なのに自然に違和感なく観ていられるから、感情移入してしまうんでしょうね。
2004年3月23日放映 |